上昇トレンドを掴む日本株スクリーニング法5選
2025年7月時点、日本株市場は堅調な企業業績と日米金融政策の変化を背景に、投資家の関心が高まっています。上昇トレンドを的確に捉えるためには、適切なスクリーニング手法が不可欠です。本テキストでは、リスクを意識しつつも、初心者にも分かりやすい日本株スクリーニング法を5つ紹介します。
PER・PBRによる割安成長株スクリーニング
株価収益率(PER)と株価純資産倍率(PBR)は、企業の割安度と財務健全性を測る代表的な指標です。PERが低くPBRも低い銘柄は、業績が安定しているにもかかわらず市場で過小評価されている可能性があります。東証上場銘柄を対象に、PERが一定水準以下、PBRも低いものを抽出することで、上昇トレンド入り前の割安成長株を見つけやすくなります。
業績上方修正・増益予想企業の抽出
企業の業績予想が上方修正されたり、今期・来期の増益率が高いと予想される銘柄は、投資家の注目を集めやすく、株価上昇の起点となることが多いです。証券会社のアナリスト予想や企業の会社予想をもとに、通期経常利益が上方修正されている企業や、今期・来期の増益率が高い企業に絞り込むことで、トレンド初動を狙うことができます。
株価騰落率による出遅れ銘柄スクリーニング
過去一定期間の株価騰落率が小さい、もしくはマイナスで推移しているが、業績は堅調な企業は「出遅れ銘柄」と呼ばれます。こうした銘柄は、全体相場の上昇局面で後から大きく上昇するケースがあり、リスクを抑えつつリターンを狙いたい投資家に向いています。具体的には、直近1年間の株価騰落率が一定範囲内で、業績が右肩上がりの企業を条件に抽出します。
生成AIを活用した大量データの高速スクリーニング
2025年現在、生成AIを活用したスクリーニング手法が普及しています。AIは膨大な財務データやニュース、アナリストレポートなどを短時間で分析し、条件に合致する銘柄を効率的に抽出できます。例えば、AIに「東証上場、PER15倍以下、PBR1倍以下、株価1000円以下」といった複数条件を指示することで、従来の手作業では見落としがちな有望株も網羅的に発見できます。
複数条件の組み合わせによる多面的スクリーニング
一つの指標や条件だけでなく、複数の条件を組み合わせることで、リスクを分散しつつ精度の高いスクリーニングが可能です。例えば、PER・PBRの割安性、業績の増益予想、株価騰落率、配当利回り、自己資本比率など、複数の視点から銘柄を絞り込むことで、上昇トレンドの初動を逃さず、かつリスク管理も徹底できます。プロンプトの工夫やAIツールの活用で、個々の投資スタイルに合わせた柔軟なスクリーニングが実現しています。
投資においては、スクリーニングで抽出した銘柄が必ずしも上昇するとは限らず、業績の下方修正や市場全体の急変などのリスクも存在します。各手法の特徴と限界を理解し、分散投資や損切りルールの設定など、リスク管理を徹底することが重要です。
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PER・PBRによる割安成長株スクリーニング
概要
PER(株価収益率)やPBR(株価純資産倍率)は企業の株価が割安かどうかを判断する代表的な指標です。PERは企業の利益水準と株価のバランス、PBRは企業の純資産と株価のバランスを示します。これらを用いて割安で成長性のある銘柄を探し出す手法は、長期的な資産形成を目指す投資家にとって有効です。
具体例
三菱UFJ eスマート証券の「kabuナビ」やマネックス証券のスクリーニングツールでは、PERやPBRの数値を細かく設定し、東証上場銘柄の中から割安な企業を抽出できます。例えばPER15倍以下、PBR1倍以下など具体的な条件を入力して検索することで、過小評価されている成長株を見つけやすくなります。
メリット
割安成長株は下落リスクが比較的小さく、業績拡大とともに株価上昇が期待できます。指標が明確なので初心者にも分かりやすく、スクリーニングツールで簡単に条件設定ができる点も魅力です。
難しいポイント
PERやPBRが低い理由が企業の将来性の低さや一時的な業績悪化である場合もあり、単純に数値だけで判断すると落とし穴があります。また、割安株がすぐに上昇トレンドに転じるとは限りません。
難しいポイントの克服方法
財務諸表や業績推移、業界動向など複数の視点から企業を総合的に分析することが重要です。スクリーニング後は必ず企業のIR資料や決算説明資料を確認し、割安の理由を見極めましょう。
リスク
割安株の中には「割安のまま」放置される銘柄や、業績悪化が続く企業も含まれます。業績の下方修正や不祥事など予期せぬリスクも存在します。
リスクの管理方法
複数銘柄に分散投資を行い、1銘柄に資金を集中させないことが基本です。また、業績悪化や想定外の事象が発生した場合は速やかに損切りを実行するルールを設けましょう。
投資家としてのアクションプラン
スクリーニングツールで割安成長株を抽出し、候補銘柄の業績推移や事業内容を精査します。投資判断の際は分散投資を心がけ、定期的に保有銘柄の業績やニュースをチェックし、必要に応じてポートフォリオを見直すことが大切です。
業績上方修正・増益予想企業の抽出
概要
企業の業績予想が上方修正されたり、増益見込みが高い銘柄は投資家の注目を集めやすく、株価上昇の起点となることが多いです。決算発表やアナリスト予想の変化を活用したスクリーニングは、トレンド初動を狙う上で有効です。
具体例
マネックス証券の「銘柄スカウター」では、業績修正やアナリスト予想の上方修正を条件に設定できます。例えば「会社予想がコンセンサスを上回る上方修正をした」などの条件で検索することで、増益見込みの高い企業を効率的に抽出できます。
メリット
業績上方修正や増益予想は、株価の上昇トレンドを形成しやすい材料です。決算発表直後など、情報が新しい段階で投資判断ができるため、タイミングを捉えやすい点も魅力です。
難しいポイント
上方修正や増益予想がすでに株価に織り込まれている場合、期待外れとなり株価が下落することもあります。また、一時的な要因による増益や、継続性のない業績改善も見極めが難しいです。
難しいポイントの克服方法
過去数年分の業績推移や、業績修正の理由を確認し、継続性や事業の本質的な成長性を見極めることが重要です。アナリストレポートや会社説明資料も活用しましょう。
リスク
業績予想の下方修正や、想定外の経済環境悪化などで株価が急落するリスクがあります。情報の鮮度や信頼性にも注意が必要です。
リスクの管理方法
決算発表直後の値動きや市場全体の動向を注視し、リスクが高まった場合は早めに利益確定や損切りを実行します。複数銘柄に分散投資することで個別リスクを抑えましょう。
投資家としてのアクションプラン
業績修正や増益予想に注目し、スクリーニングツールで候補銘柄を抽出します。企業の決算内容や今後の見通しを確認し、投資判断を行います。情報の鮮度を意識し、定期的に業績予想の変化をチェックすることが重要です。
株価騰落率による出遅れ銘柄スクリーニング
概要
過去一定期間の株価騰落率が小さい、もしくはマイナスで推移しているが、業績が堅調な企業は「出遅れ銘柄」と呼ばれます。全体相場の上昇局面で後から大きく上昇する可能性があるため、リスクを抑えつつリターンを狙いたい投資家に適しています。
具体例
楽天証券の「スーパースクリーナー」やSBI証券のスクリーニング機能では、直近1年間の株価騰落率や移動平均乖離率を条件に設定できます。業績が右肩上がりでありながら株価が出遅れている銘柄を抽出することで、相場の波に乗り遅れた有望株を見つけやすくなります。
メリット
出遅れ銘柄はすでに大きく上昇した銘柄よりも値ごろ感があり、上昇余地が大きい場合があります。業績が安定していれば、下値リスクも比較的限定的です。
難しいポイント
なぜ株価が出遅れているのか、その理由を見極めるのが難しい点です。市場全体の関心が低いだけでなく、構造的な問題や将来性の欠如が原因のこともあります。
難しいポイントの克服方法
業績や財務体質、事業の成長性を多角的に分析し、株価が出遅れている理由を明確にします。業界動向や競合他社との比較も有効です。
リスク
出遅れ銘柄がそのまま低迷を続けるリスクや、業績悪化による下落リスクがあります。市場全体が調整局面に入ると、出遅れ銘柄も影響を受けやすいです。
リスクの管理方法
投資額を抑え、分散投資を徹底します。また、株価が一定水準まで上昇したら利益確定を行うなど、明確な出口戦略を持つことが重要です。
投資家としてのアクションプラン
スクリーニングツールで株価騰落率や業績推移を条件に出遅れ銘柄を抽出します。個別銘柄の分析を行い、成長性や財務健全性を確認した上で投資判断を行います。定期的に株価動向をチェックし、利益確定や損切りのタイミングを逃さないようにします。
生成AIを活用した大量データの高速スクリーニング
概要
2025年現在、生成AIを活用したスクリーニング手法が急速に普及しています。AIは膨大な財務データやニュース、アナリストレポートなどを短時間で分析し、条件に合致する銘柄を効率的に抽出できます。
具体例
証券会社のスクリーニングツールでは、AIが自動で複数条件を組み合わせて最適な銘柄を提案する機能が搭載されています。例えば「東証上場、PER15倍以下、PBR1倍以下、株価1000円以下」といった複雑な条件でも瞬時に検索可能です。
メリット
人間の手作業では時間がかかる大量データの分析を短時間で実現でき、見落としがちな有望株も網羅的に発見できます。AIの進化により、精度も年々向上しています。
難しいポイント
AIのアルゴリズムや分析ロジックがブラックボックス化しやすく、なぜその銘柄が選ばれたのか説明が難しい場合があります。また、AIの提案を鵜呑みにすると思わぬリスクを見落とすこともあります。
難しいポイントの克服方法
AIが抽出した銘柄は必ず自分自身で分析し、納得できる理由があるか確認します。AIの提案を参考にしつつ、最終的な投資判断は人間が行うことが重要です。
リスク
AIの分析結果が過去データに偏ることや、急激な市場変動に対応しきれないリスクがあります。データの偏りやノイズによる誤った抽出も注意が必要です。
リスクの管理方法
AIの提案を複数の視点から検証し、必要に応じて条件を変更したり、他のスクリーニング手法と併用します。AIの限界を理解し、過信しない姿勢が大切です。
投資家としてのアクションプラン
生成AIを活用したスクリーニングで候補銘柄を抽出し、個別分析を徹底します。AIの提案を参考にしつつ、最終的な投資判断は自分自身で行います。定期的にAIの精度や提案内容を見直し、より良い活用方法を模索しましょう。
複数条件の組み合わせによる多面的スクリーニング
概要
一つの指標や条件だけでなく、複数の条件を組み合わせることで、リスクを分散しつつ精度の高いスクリーニングが可能です。多面的な視点で銘柄を選定することで、上昇トレンドの初動を逃さず、リスク管理も徹底できます。
具体例
三菱UFJ eスマート証券の「kabuナビ」やマネックス証券のスクリーニングツールでは、PER・PBR・ROE・配当利回り・業績推移・チャート形状など複数の条件を同時に設定できます。例えば「PER15倍以下かつROE10%以上かつ配当利回り3%以上」といった複合条件で検索が可能です。
メリット
多面的な視点で銘柄を絞り込むことで、リスクを抑えつつ成長性の高い銘柄を効率的に発見できます。自分の投資スタイルや市場環境に合わせて柔軟に条件を設定できる点も大きな利点です。
難しいポイント
条件を増やしすぎると該当銘柄が極端に少なくなったり、逆に条件が曖昧だとリスクの高い銘柄が含まれることもあります。自分に合った最適な条件設定が難しい場合もあります。
難しいポイントの克服方法
過去の投資経験や市場環境を踏まえて条件を調整し、定期的にスクリーニング結果を見直します。条件の優先順位を明確にし、必要に応じて柔軟に変更することが重要です。
リスク
複数条件に合致した銘柄でも、外部環境の変化や業績悪化などで株価が下落するリスクがあります。条件を絞り込みすぎて分散投資が難しくなる場合もあります。
リスクの管理方法
スクリーニング条件を定期的に見直し、過度な集中投資を避けます。必要に応じて条件を緩和し、十分な分散投資を心がけましょう。
投資家としてのアクションプラン
複数条件を組み合わせたスクリーニングで候補銘柄を抽出し、個別分析を徹底します。条件設定や検索結果を定期的に見直し、投資スタイルや市場環境に応じて最適化します。分散投資を意識し、リスク管理を徹底しましょう。
参考ページ:証券会社の銘柄検索機能(スクリーニングツール)ランキング[2025年版] – 株探

あとがき
まとめ
上昇トレンドを掴む日本株スクリーニング法について振り返ると、どの手法にも期待と同時に注意すべき点があることを実感しています。PERやPBRといった割安指標を使ったスクリーニングは、企業の財務健全性や市場評価を客観的に見極めるうえで有効ですが、数値だけで判断すると企業の将来性や一時的な業績悪化を見落とすこともありました。業績上方修正や増益予想に注目した場合も、情報が株価に織り込まれていれば期待したほどの上昇が見込めず、逆に失望売りに巻き込まれることもありました。株価騰落率を基準に出遅れ銘柄を探したときは、なぜ出遅れているのか理由を十分に調べずに投資し、結果として思ったような値上がりを経験できなかったこともあります。
リスク
スクリーニングの過程で感じたリスクは、情報の鮮度と信頼性、そして自分の分析力への過信です。AIやツールを使ったスクリーニングは効率的ですが、選定理由が曖昧なまま投資判断を下すと、思わぬ損失につながることもありました。また、複数条件を組み合わせたスクリーニングでは、条件を厳しくしすぎて投資対象が極端に少なくなったり、逆に条件が緩すぎてリスクの高い銘柄が含まれてしまうこともありました。どの手法も万能ではなく、常に見直しと検証が必要だと感じます。
とまどったこと
初心者の方にも分かりやすいようにと意識して情報を整理する中で、どの指標や条件を優先すべきか迷うことが多くありました。特に、業績の一時的な伸びや外部環境の変化による株価の動きをどこまで考慮すべきか、判断に迷う場面が何度もありました。AIやスクリーニングツールの進化に頼りすぎてしまい、自分の分析力が追いつかないと感じることもありました。
失敗したこと
過去に、スクリーニングで抽出した銘柄を十分に調べずに購入し、業績の下方修正や市場全体の急落で大きな損失を出した経験があります。特に、情報が新しいからといって安易に飛びついた結果、想定外のリスクに直面したこともありました。また、分散投資を怠り、特定の銘柄やセクターに資金を集中させてしまったことで、相場全体の下落局面で大きなダメージを受けたことも反省点です。
反省すべきこと
どのスクリーニング手法も、条件を設定しただけで安心せず、必ず企業のIR資料や決算内容を自分の目で確認することの大切さを痛感しています。AIの提案やツールの結果を鵜呑みにせず、自分の投資方針やリスク許容度を明確に持つことが重要だと改めて感じます。情報の多さに流されてしまいがちですが、最終的な投資判断は自分自身で責任を持つことが必要です。
注意すべきこと
スクリーニングで抽出した銘柄が必ずしも上昇するとは限らず、業績の下方修正や外部環境の変化など、予期せぬリスクが常に存在します。分散投資や損切りルールの徹底、定期的な情報の見直しが不可欠です。初心者の方にとっても、ツールやAIの進化に頼りきりにならず、基本的な分析力やリスク管理の姿勢を忘れないことが大切だと感じています。
まとめ
上昇トレンドを掴む日本株スクリーニング法は、効率的な銘柄選定と同時に、情報の見極めやリスク管理の重要性を改めて考えさせられるテーマでした。どの手法にも一長一短があり、万能な方法は存在しません。スクリーニングはあくまで投資判断の入り口であり、最終的な判断は自分自身の責任で行うことが求められます。失敗や反省を重ねながらも、今後も一つ一つの投資判断に丁寧に向き合っていきたいと思います。
免責事項