小型株とは
小型株とは、時価総額と流動性の高さでランキングしたときに、上位500銘柄に入らない株式のことです。時価総額とは、株価と発行済み株式数の積で、企業の規模を示す指標です。流動性とは、株式市場での売買のしやすさのことで、出来高や売買スプレッドなどで測られます。小型株は、国内株式の約9割を占めています。
小型株のメリット
小型株に投資するメリットは、以下の3つが挙げられます。
株価が急騰する可能性がある
小型株は、事業規模が小さく、将来性が高い企業が多いと言われています。そのため、好業績やテーマが持てはやされると、株価が2倍、3倍になることもあります。また、大型株に比べて株価が低いため、少額で多くの株式を購入できます。
相場と違う動きをすることもある
小型株は、株式市場全体の動きに影響を受けにくいという特徴があります。大型株は、日経平均株価や海外市場の動向に連動して値動きすることが多いですが、小型株は個別のニュースや業績によって動くことが多いです。そのため、相場が低調なときでも、小型株の中には上昇する銘柄があるかもしれません。
個人投資家が参加しやすい
小型株は、機関投資家にはあまり注目されていません。機関投資家は、大量の資金を運用する必要があるため、流動性が高く、時価総額が大きい大型株を選ぶことが多いです。そのため、小型株は個人投資家が主な参加者となります。個人投資家は、機関投資家よりも情報収集や分析に劣ることが多いため、小型株には割安な銘柄が眠っている可能性があります。
小型株のデメリット
小型株に投資するデメリットは、以下の3つが挙げられます。
売買しづらい
小型株は、流動性が低いことが多いです。出来高が少ないと、売りたいときに買い手がつかないことがあります。また、売買スプレッドが大きいと、売買にかかるコストが高くなります。そのため、小型株は売買のタイミングや価格に注意が必要です。
値動きが激しい
小型株は、時価総額が低いことから、少しの売買で株価が大きく変動することがあります。特に、悪材料が発生すると、株価が急落することがあります。そのため、小型株はリスクが高いと言えます。小型株に投資する場合は、損切りや利確のタイミングを決めておくことが大切です。
情報が少ない
小型株は、大型株に比べて情報が少ないことが多いです。証券会社やメディアが分析や取材を行っていない銘柄もあります。そのため、小型株に投資する場合は、自分で情報収集や分析を行う必要があります。また、情報が少ないことから、インサイダー取引や株価操作などの不正行為に巻き込まれるリスクもあります。
小型株の探し方
小型株を探すときのポイントは、以下のようになります。
市場規模が大きな分野を扱っているか
小型株の中には、市場規模が大きく、将来的に需要が高まりそうな分野を扱っている企業があります。たとえば、医療、バイオ、IT、環境などがその例です。これらの分野に関連する小型株は、成長性が高いと期待できます。
時価総額が低いか
小型株の中でも、時価総額が低い銘柄は、割安で放置されている可能性があります。時価総額が低いということは、株価が上昇する余地があるということです。時価総額が低い小型株を探すときは、業績や財務状況などをチェックして、安定している企業を選ぶとよいでしょう。
サービスや製品が注目を集めているか
小型株の中には、独自のサービスや製品を提供している企業があります。これらのサービスや製品が注目を集めると、株価が急騰することがあります。たとえば、コロナ禍で需要が高まったオンライン教育やテレワーク関連の小型株がその例です。サービスや製品が注目を集めている小型株を探すときは、ニュースやトレンドなどをチェックして、時代の変化に対応できる企業を選ぶとよいでしょう。